タンポポは春を代表する植物です。
朝ドラ『らんまん』東京編で、主人公の万太郎は道端に黄色いタンポポを見つけます。
高知の佐川に咲くタンポポは白い花でしたが、東京のタンポポの花は黄色だと気づきます。
万太郎は、白と黄色の境い目はどこなんだろうと疑問に思います。
タンポポという和名の由来が、鼓からきていることを、私も『らんまん』を見て初めて知りました。
どこにでもある身近な植物のタンポポですが、なんだか不思議ですね。
タンポポとはどんな植物?
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学名 | Taraxacum |
和名 | タンポポ、 鼓草(ツヅミグサ)、漢名は蒲公英(ホウコウエイ) |
分類 | キク科タンポポ属 |
分布地 | 温帯から亜寒帯 |
花期 | 花期は春(3 – 5月ごろ) |
花言葉 | 「愛の神託」「幸せ」「神託」「真心の愛」 |
タンポポは、温帯から亜寒帯に広く分布する多年草の植物です。
日当たりの良い山野や道端に生え、身近な場所で見ることができます。
漢名は蒲公英(ホウコウエイ)といい、生薬として利用されます。
開花前の葉を乾燥させ、解熱や健胃薬に用います。
日本には、エゾタンポポ、カントウタンポポ、カンサイタンポポなど、在来種が22種類が自生しています。
タンポポの花
タンポポは一見すると、一つの花のように見えますが花びら一つ一つが花です。
花びらのように見えるものを、舌状花(ぜつじょうか)といいます。
舌状花が集まっている部分を、頭花(とうか)といいます。
バラバラにして数えてみると、100個以上の花が集まってできています。
小さな花それぞれに雄しべと雌しべがあり、綿毛となります。
外来種と在来種
現在、日本に見られるタンポポの多くは、外来種のセイヨウタンポポです。
セイヨウタンポポは繁殖力が強く、他の植物が生えないような都市化された環境でも生育できます。
一方、在来種のニホンタンポポは、都市化が進んだ土壌では生育しにくく、数が減っています。
在来種は環境が変化しにくい寺社や田畑で見られます。
在来種の種子は大きくて、数も少な目です。
綿毛が風に乗って飛ばされ地上に落下しても、秋までは発芽しない性質を持っています。
二ホンタンポポとセイヨウタンポポは、どこを見れば見分けられるのでしょうか。
最大の違いは、花のつけ根にある総苞片(そうほうへん)の形です。
セイヨウタンポポは総苞片の外片が下に反り返っていますが、二ホンタンポポは上向きで内片に付いています。
黄色い花と白い花のタンポポ
黄色い花のイメージがありますが、咲く地域や種類によって花の色が違います。
万太郎は東京で見つけたタンポポの花は黄色でした。
これはカントウタンポポという種類ですね。
いっぽう、高知県の佐川で咲いていた花は白色です。
シロバナタンポポという四国や九州に多く自生するものです。
私もうちの近くのタンポポを探してみました。
白い花もあるし、黄色い花もありました。
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タンポポの和名の由来
朝ドラ『らんまん』第7週「ボタン」の章で、万太郎は長屋の子ども達にタンポポの名前の由来を聞かれます。
タンポポは、蕾の形が鼓に似ていることから「ツヅミグサ」と言われていたようです。
小さい鼓を構えて打つと、「タン、ポポンッ」という音がすることからタンポポになったと。
これには子ども達も大喜びでした。
なんだか、楽しい和名の由来ですね。
ドラマの中での、万太郎の植物トークも楽しみです。