天然うなぎが生息する四万十川。
私の小さい頃の夏の思い出は、父と一緒にうなぎを獲る仕掛け「コロバシ」を、四万十川へ漬けに行ったことです。
「コロバシ」という仕掛けは、竹や木で作った長細い箱の形をしている、うなぎを獲るための仕掛けです。夕暮れに川の中へ仕掛け、次の日の朝早く、その仕掛けを揚げに行きます。
「コロバシ」という名前は、川に転ばすようにつけるので、コロバシというのだと思います。
「うなぎが入っているかな~?」なんて、わくわくしながら、父のあとをついて川へ下りる道をトコトコ歩き、浅瀬をざぶざぶと川の中へ入ります。
水の中からコロバシを揚げる時、中の水がザーッと落ちていく時のあの音が大好きでした。
伝統の漁法、コロバシ漁
四万十川沿いの道の駅でも手作りのコロバシをよく売ってますし、プラスチックの管で自分で手作りする人もいます。
この間、しまんトロッコに乗っていただいた高知市内からのお客さんは、大きめのプラスチックを切って作っていると言ってました。
うなぎは警戒心が強く、匂いが新しいと仕掛けの中には入りません。しばらくその川の中につけて、川と同じ匂いにするのが良いそうです。
うなぎを誘う餌には、川の小魚ハヤゴや、川エビ。一番いいのは、ミミズです!畑を掘ってミミズを捕まえ、コロバシの中に5,6匹に入れます。カンタローという大ミミズがいいという人もいます。
カンタローとは、正式名称:シーボルトミミズ。体長30センチもある大ミミズです。
びっくりするくらい大きいです。体の色は、光る紫色をしています。年に2回大移動する習性を持っていて、これに出くわすと大変なことになります。
筒の中にいったん入ったウナギは、もう外には出られません。愛媛では、「じごく」とも言うそうです。
いったん仕掛けの筒の中に入ったら、もう二度と出られないですから、うなぎにとっては、確かに地獄ですね。
コロバシを水から揚げた時、重さがあって中で動いている気配があったら、ウナギが入ってます。お腹の黄色いのは、天然ウナギです。
うなぎを獲るには許可が要ります
四万十川では、ウナギを獲るのも、アユを獲るにも、鑑札が必要です。
密漁は厳しく取り締まりがあって、パトロールも頻繁に行われています。鑑札を扱う漁業組合も、四万十川の上流域と、中流域・下流域とそれぞれの地域にあるようなので、実際に釣る場所によって確かめてくださいね。
参考サイト :四国の河川漁業リスト
天然うなぎを食べたいかたへ
四万十川の天然うなぎを食べてみたいというかたへ。
うなぎを獲るための監察と販売の許可証を持っているトロッコ仲間のTさんが、うなぎ漁の夏の間だけ獲れた天然うなぎをさばいて通信販売しています。
数量は限定です。
購入したいかたは、Tさんまでメールで連絡をとってくださいね。
Tさんメール
ttt3-kkk7★docomo.ne.jp
★を@に変えてください。
Tさんが獲って来たうなぎの写真ををちょっとだけ紹介します。
タレも自家製です。
Tさんのタレは、うなぎの骨を焼いて、地元の日本ミツバチの蜂蜜(はちみつ)を入れる秘伝のプロの味。
よだれが出てきそうなほど、美味しそうです!
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