しその実(穂紫蘇)の収穫時期と、あく抜きの方法、簡単レシピをご紹介します。
しその葉と同じく、しその実は香りがよく、カルシウムやビタミンA、鉄などの栄養価が含まれる食材です。
お洒落な花穂の天ぷらから、プチプチとした食感が楽しい佃煮まで、いろんな食べ方があります。
塩漬けや醤油漬けの佃煮は、長期保存が可能で重宝です。
白いご飯にも合うし、ピラフやパスタ料理では香りづけの調味料にもなります。
もくじ
まずは穂をつける前の、花穂の食べ方を紹介します。
9月を過ぎると、しそは穂先に花をつけ始めます。
花は下から順に咲き始めます。小さくて可憐な花で、蜜を求めてミツ蜂がやってきます。
咲き始めの花穂は、お刺身のあしらいとして乗せると、とってもお洒落!
茎(くき)はまだ柔らかく、香りを楽しみながらそのまま生でパクッと食べることができます。
花穂は天ぷらにして食べるのもいいですよ。
天ぷら粉を水に溶く時、少し薄めにするのがコツです。
しその花の天ぷらレシピはこちらです。
花が咲いて、しそ穂はちょっとづつ伸びていき、茎の部分も少しずつ固く丈夫になっていきます。
穂紫蘇(ほしそ)とよばれるしその実の時期がやってきます。
花の咲き始めから穂が収穫できるまでは、1週間以上はかかります。
しその実を調理するには、収穫時期とあく抜き(下ごしらえ)がポイントになります。
では、
を紹介します。
しその穂は、取るタイミングを逃がさないようにしましょう。
収穫の目安は、
茎が15センチ~20センチ位に長く伸びてくると、中にゴマのような実が入っています。
そのゴマのような実を食べてみて、実がプチプチッとしたら収穫時期です。
収穫が遅くなると実が茶色になって固くなり、口に残る感じがします。
逆に早すぎると、実のプチプチ感が足りません。
地域によって差がありますが、9月中旬から下旬頃が収穫時期です。
注意:紫蘇(しそ)は一年草です。
穂の中にある種が土に落ちると、次の年もしそが生えてきます。
お庭や畑に生えているしそは、来年のために少しは残しておいてくださいね。
間違えて種が落ちる前に刈り取ったり、穂をすべて収穫しちゃうと、来年しそが食べられなくなりますよー(笑)
プランターの場合は、固くなった種を取っておいて5月頃にまくとよいです。
次に、茎に並んでついている穂の取り方を紹介します。
手にしその色素が付くので、手袋またはビニール袋を使って、手が汚れないようすると良いですよ。
じゃぶじゃぶと水洗いする
手袋やビニールを使い、穂をしごくように取る
しその穂は、そのまま食べるとエグ味があり、少し苦味があります。「この苦味が好き!」というかたもいますが、あく抜きをすることで、苦みが取れ後味がより良くなります。
あく抜きの方法は3つ。
それぞれのお家のやり方で違いますが、どの方法も実の中に入っている土もきれいに落ち、きちんとあく抜きできますので、お好きな方法でよいです。
今回は、1のお湯にくぐらす方法であく抜きをしてみました。
塩を少々入れてお湯に、サッとくぐらす
調理してすぐ食べられる佃煮の作り方です。
【しその実の佃煮おおよその分量】
しその穂 | 30本~40本くらい |
砂糖 | 大さじ1~2(お好みで) |
醤油 | 大さじ3~4(お好みで) |
みりん | 大さじ3 |
酒 | 大さじ2 |
【しその実の佃煮作り方】
これで出来上がりです。なんて簡単なんでしょう(笑)
市販のめんつゆや、だし醤油を使ってもできますし、鷹の爪(赤唐辛子)を入れ、ちょっとピリ辛にしたり、生姜をみじん切りに刻んで入れると、大人味になります。
子どもには、かつお節を入れるのもいいですね。うちは、ちりめんじゃこを入れると、喜んで食べます。
濃い味がお好みの人は、水気が無くなるまで煮詰めてもよいですが、辛くなって、プチプチ感が少なくなります。
天ぷらにすると、うちの家族も大喜び。収穫時期と衣と油の温度がポイントです。
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「しその穂の佃煮が美味しくて大好き!」と言ってたら、いつも仕事でお世話になっている70代のK子さんが、「しその穂は、塩漬けにしたら保存も効いて、いつでも使えるし重宝よ~」とレシピを教えてくれました。下準備のあく抜きは一緒です。
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しその実レシピの中でも、私が一番好きなのは、ほくほくの新米ご飯に合う、味噌(みそ)炒めです。もう最高です!お豆腐やお魚のトッピングにすると、晩酌のあてにもなりますよ。
しそには、鉄分も多く含まれていて貧血の予防に効果があると言われています。また抗酸化作用のβカロチンや水分代謝を高めるカリウムも含まれているので、ダイエットにもアンチエイジングにも高血圧にも良いそうです。
いいことづくめで、まるで私のためにあるようです!子どもの時は香りがきつくて好きではなかったですが、年を重ねると食べたくなるんでしょうかね。
青いしそは、大葉とも言って、夏の頃にどんどん成長する香味野菜。しそは庭や畑など、どこにでもほったらかしで生えてきます。その場合、プランターより地生えの方が育ちやすいです。
夏になると、私はなぜか紫蘇(しそ)の葉っぱが無性に食べたくなり、実家の庭に生えているしそを、朝に晩にと摘んでは、1日10枚から30枚くらい食べてます。
チーズを乗せてパクパク、おかずのお肉を巻いてパクパクと、お陰でこの夏は夏バテもせず、体調も良かったです。
お刺身のツマに添えるだけではもったいない!あの香りといい生命力といい、体にも美容にも良いに違いありません。
四万十川沿いのどこの畑を見ても、青紫蘇や赤紫蘇がゆさゆさと葉をつけて、暑い夏の最中でも、ぐんぐんと成長する姿を見ると、紫蘇の持つすごい生命力を感じます。
夏のしその葉と秋のしその実で季節を感じて、健康的な日々を過ごしましょう!