しその実の収穫時期・穂の取り方・あく抜きの方法や簡単レシピまでぜんぶ紹介します。
しその実は、しその穂または穂紫蘇(ほしそ)ともよばれ、香りがよくカルシウムやビタミンA、鉄分などの栄養価が含まれる食材です。
花穂の天ぷらからプチプチとした食感が楽しめる佃煮までいろんな食べ方があり、塩漬けや醤油漬けにすると長期保存ができて重宝ですよ。
四万十のおばちゃん達が、お家でいつもやってる方法をご紹介しますね。
もくじ
しその実は9月中旬から下旬、地域によっては10月中旬頃までが収穫時期です。
収穫が早すぎると実のプチプチ感が足りず、遅すぎると実が茶色になって固くなり、口の中に残ってしまいます。
タイミングをのがさないように注意してくださいね。
収穫の目安は3つあります。
まずは実をつける前の花穂から見ていきましょう。
夏を過ぎると、しそは穂に花をつけ始めます。
小さくて可憐な花が下から順に先始め、花の蜜を求めてミツ蜂がやってきます。
咲き始めの花穂は、お刺身のあしらいとして乗せるとお洒落です。
この頃の茎(くき)はまだ柔らかく、香りを楽しみながらそのまま生でパクッと食べることができます。
花穂は天ぷらにして食べるのがおすすめです!
美味しく作るポイントは、天ぷら粉を水に溶く時に少し薄めにする事と油の温度にあります。
こちらの記事で詳しく紹介していますので参考になさってください。
花が咲き終えると、茎の部分は少しずつ固く丈夫になって伸びていきます。
穂紫蘇(ほしそ)とよばれる、しその実の時期がやってきます。
しその実をおいしく食べるには、収穫時期とあく抜き(下ごしらえ)が欠かせません。
しその実の収穫時期と、あく抜き(下ごしらえ)方法を順に紹介していきます。
穂の中にゴマのような実が入っているのが見えます
茎が15センチ~20センチ位に長く伸びてくると、穂の中に緑色のゴマのような実が入っています。
ためしに緑色の穂をひとつ、茎(くき)から摘み取って食べてみてください。
口の中で実がプチプチッとした食感があったら、ちょうど収穫時期です。
収穫が遅くなると実が茶色になって固くなり、口に残る感じがします。
逆に早すぎると、実のプチプチ感が足りません。
目安は3つです。
うえのような状態になったら、茎(くき)ごと手で折るか、園芸用のハサミでカットして収穫します。
高知県では9月中旬から下旬頃が収穫時期ですが、地域によっては10月中旬ごろまでとれるところもあります。
県内では畑や庭先にしそを植えているお家が多く、シーズンになると道の駅や直販所で袋いっぱいに詰められたしその穂が安く売られています。
私もしその穂がちょっと足らないときは直販所で買ってます。
紫蘇(しそ)の穂200グラム袋入り、四万十市西土佐の道の駅「よって西土佐」
紫蘇(しそ)は一年草です。
種が土に落ちると、次の年もしそが生えてきます。
しかし間違えて種が落ちる前に刈り取ったり穂をすべて収穫してしまうと、翌年しそが生えなくなります。
私も一度、穂紫蘇を全部採ってしまい、失敗したことがあります(翌年、しそが生えなかったです。笑)
お庭や畑に生えているしそは、来年のために少しは残しておいてくださいね。
プランターに植える場合は、固くなった種を取っておいて、5月頃にまくとよいです。
じょうずな穂の取り方を紹介します。
茎(くき)ごと収穫したら、軽く水洗いをして穂の部分だけを手でそぎます。
しそにはアントシアニンなどの色素が多く含まれています。
手指に紫色の色素が付くとなかなか取れません(^^;
手袋やビニール袋を使って、色素が手に付かないようすると良いですよ。
①じゃぶじゃぶと水洗いする
②手袋やビニールを使い、穂をしごくように取る。穂先から下に向かって取ると、うまく取れます。
しその穂はそのまま食べると苦くてエグ味があります。
「この苦味が好き!」というかたもいますが、あく抜きをすることで苦みが取れ後味が良くなります。
簡単なあく抜きの方法を3つ、郷土料理の達人(近所のおばちゃん達)に教えてもらいました。
それぞれのお家のやり方で違いますが、どれも実の中に入っている土もきれいに落ち、きちんとあく抜きができます。
下の3つの中からお好きな方法でよいです。
今回はお湯にくぐらす方法であく抜きをしてみました。
塩を少々入れてお湯に、サッとくぐらす
おうちで簡単にできるレシピを紹介します。
まだやわらかい花穂の頃は、天ぷらにすると家族も大喜びします。
収穫時期と衣と油の温度に気をつけてくださいね。
すぐ食べられる佃煮の作り方を紹介します。
【しその実の佃煮おおよその分量】
しその穂 | 30本~40本くらい |
砂糖 | 大さじ1~2(お好みで) |
醤油 | 大さじ3~4(お好みで) |
みりん | 大さじ3 |
酒 | 大さじ2 |
【しその実の佃煮作り方】
これで出来上がりです。なんて簡単なんでしょう(笑)
市販のめんつゆや、だし醤油を使ってもできます。
鷹の爪(赤唐辛子)を入れてちょっとピリ辛にしたり、生姜をみじん切りに刻んで入れると、大人味になります。
子どもには、かつお節を入れるのもいいですね。
うちは、ちりめんじゃこを入れると喜んで食べます。
濃い味がお好みの人は、水気が無くなるまで煮詰めてもよいですが、プチプチ感が少なくなります。
あまり煮すぎないようにしてください。
「しその穂の佃煮が美味しくて大好き!」と言ってたら、いつも仕事でお世話になっている70代のK子さんが、「しその穂は、塩漬けにしたら保存も効いて、いつでも使えるし重宝よ~」とレシピを教えてくれました。
下準備のあく抜きは一緒です。
塩漬けと醤油漬けの作り方を、こちらの記事で詳しく紹介しています。
参考になさってください。
関連 しその実 塩漬け 醤油漬けの作り方、保存の効くお料理のアクセントです
しその実レシピの中でも私が一番好きなのは、ほくほくの新米ご飯に合う、味噌(みそ)炒めです。もう最高です!
お豆腐やお魚のトッピングにすると、晩酌のあてにもなりますよ。
あく抜きの下ごしらえは不要です。
作り方はとても簡単ですので、ぜひ作ってみてください。
しそには鉄分も多く含まれていて、貧血の予防に効果があると言われています。また抗酸化作用のβカロチンや水分代謝を高めるカリウムも含まれています。ダイエットにもアンチエイジングにも高血圧にも良いそうです。
いいことづくめで、まるで私のためにあるようです!
子どもの時は香りがきつくて好きではなかったですが、年を重ねると食べたくなり大好きになりました。
青いしそは別名を大葉ともいい、夏の頃にどんどん成長する香味野菜です。
庭や畑など、どこにでもほったらかしで生えてきます。地生えの方が育ちやすいですが、プランターで育てることもできます。
夏になると、私はなぜか紫蘇(しそ)の葉っぱが無性に食べたくなり、実家の庭に生えているしそを、朝に晩にと摘んでは、1日10枚から30枚くらい食べてます。
チーズを乗せてパクパク、おかずのお肉を巻いてパクパクと、お陰でこの夏は夏バテもせず、体調も良かったです。
お刺身のツマに添えるだけではもったいない!あの香りといい生命力といい、体にも美容にも良いに違いありません。
四万十川沿いのどこの畑を見ても、青紫蘇や赤紫蘇がゆさゆさと葉をつけて、暑い夏の最中でも、ぐんぐんと成長する姿を見ると、紫蘇の持つすごい生命力を感じます。
夏のしその葉と秋のしその実で季節を感じて、健康的な日々を過ごしましょうね!