うなぎと聞くと、夏を思い浮かべる方が多いかもしれません。
土用の丑の日が近づくと、スーパーやお店でもうなぎをよく見かけます。
どこからか蒲焼きの香ばしい匂いがしてくると、急にうなぎが食べたくなりますよね。
私も以前は、
「うなぎの旬は夏」
だと思っていました。
でも、四万十川で天然うなぎを獲る漁師さんに話を聞くと、少し違いました。
「うなぎはねえ、秋から冬にかけてが美味しいがよ」
そう聞いて、少し驚きました。
今回は、四万十川のうなぎ釣りの時期と、天然うなぎのおいしい旬について、地元で聞いた話をもとに紹介します。
※四万十川でうなぎを獲るには、地域ごとの漁業ルールや鑑札が必要です。この記事は、四万十川のうなぎ文化を紹介するもので、無許可での釣りや漁をすすめるものではありません。実際に釣りや漁をする場合は、必ず該当する漁協などで確認してください。
この記事でわかること
・うなぎ釣りに向いている時期
・天然うなぎの旬が秋から冬といわれる理由
・夏のうなぎと秋冬のうなぎの違い
・四万十川の天然うなぎの特徴
・うなぎ漁の時期とルールについて
・四万十川のうなぎ関連記事
もくじ
うなぎ釣りの時期は初夏から秋の暖かい時期
うなぎ釣りは、一般的には初夏から秋の暖かい時期に行われることが多いです。
気温や水温が上がってくると、うなぎも活発に動きはじめます。
四万十川でも、春から初夏にかけて、うなぎ漁の準備をする人たちの話を聞くようになります。
うなぎは夜行性の魚です。
昼間は岩の下や穴の中でじっとしていて、日が暮れるころから餌を求めて動き出します。
そのため、うなぎ釣りやうなぎ漁は、夜や早朝に関わることが多くなります。
ただし、実際にうなぎを釣ったり獲ったりするには、地域ごとのルールがあります。
四万十川でも、漁期や鑑札などの決まりがありますので、必ず確認してください。
天然うなぎの旬は秋から冬がおいしい

うなぎといえば夏のイメージがあります。
でも、天然うなぎのおいしい時期は、秋から冬にかけてだと言われることがあります。
知り合いの漁師さんが、こんなことを話してくれました。
「ウナギはねえ、10月、11月ごろが一番美味しいがよ」
秋から冬にかけて、天然うなぎは寒さに備えて体に脂を蓄えるそうです。
そのため、身がやわらかくなり、脂ものっておいしくなるのだとか。
高知の言葉でいうと、
「身がやりこーくなる」
という感じです。
やりこーい、つまり柔らかいということですね。
夏に食べるうなぎももちろんおいしいですが、天然ものとしての味わいは、秋から冬にかけて深まるのかもしれません。
なぜ夏にうなぎを食べるイメージが強いの?
それでも、うなぎといえば夏のイメージが強いですよね。
これは、やはり「土用の丑の日」の影響が大きいと思います。
夏になると、うなぎを食べて元気をつけようという雰囲気があります。
暑い時期に、香ばしく焼いたうなぎを食べると、確かに元気が出ます。
一方で、天然うなぎそのものの味を考えると、秋から冬の方が脂がのっておいしいという話もあります。
つまり、
夏は「食べたくなる時期」
秋から冬は「天然うなぎがおいしい時期」
と考えると、分かりやすいかもしれません。
四万十川の天然うなぎの特徴
四万十川で獲れる天然うなぎは、お腹が黄色っぽいと言われることがあります。
地元では、
「天然は腹が黄色い」
という言い方を聞くことがあります。
実際に天然うなぎを見ると、お腹のあたりが黄色く見えるものがあります。
また、焼いた時に皮がパリッとし、身に風味があるとも言われます。
もちろん、見た目だけで天然かどうかを簡単に判断できるものではありません。
でも、川で育ったうなぎには、養殖とはまた違う野性味や香りがあるように感じます。
四万十川の山があり、川があり、そこに生きものがいて、人が川の恵みをいただく。
天然うなぎは、そういう川の暮らしを感じさせる食べ物です。
冬のうなぎをあまり聞かない理由
「天然うなぎは秋から冬がおいしい」と聞くと、
「でも、冬のうなぎってあまり聞かない」
と思う方もいるかもしれません。
それには、漁期の問題があります。
四万十川では、地域によって、うなぎを獲ってよい時期が決まっています。
中流域や下流域など、場所によって関係する漁協やルールが異なる場合もあります。
そのため、天然うなぎがおいしい時期と、実際に漁ができる時期が、必ずしも同じとは限りません。
ここはとても大事なところです。
「おいしい時期だから獲ってよい」というわけではありません。
川の資源を守るためにも、必ず地域のルールを確認する必要があります。
うなぎは川から海へ向かう不思議な魚
うなぎは、川だけで一生を過ごす魚ではありません。
川と海を行き来する、とても不思議な生きものです。
四万十川で育ったうなぎも、やがて海へ向かっていくとされています。
川で育ち、海へ向かう。
その長い旅を思うと、うなぎという魚がいっそう特別に感じられます。
天然うなぎが貴重な理由は、味だけではありません。
川の環境や、海とのつながり、漁のルール、資源を守る意識。
そうしたもの全部が関係しています。
だからこそ、四万十川の天然うなぎは、簡単にたくさん食べられるものではなく、大切に味わいたい川の恵みなのだと思います。
四万十川でうなぎを獲るには鑑札が必要
四万十川でうなぎを獲るには、鑑札が必要です。
これはとても大事です。
うなぎだけでなく、鮎などを獲る場合にも、地域ごとの漁業ルールがあります。
勝手に仕掛けを入れたり、無許可で釣ったり獲ったりすることはできません。
四万十川といっても、上流・中流・下流で関係する漁協が違う場合があります。
実際にうなぎ釣りやうなぎ漁をする場合は、必ずその場所を管轄する漁協や関係機関に確認してください。
川の恵みをいただくには、川のルールを守ることが大切です。
四万十川の川の幸はうなぎだけではない
四万十川には、うなぎ以外にもおいしい川の幸があります。
たとえば、ツガニ。
ツガニはモクズガニとも呼ばれ、濃厚な出汁が出る川の幸です。
秋になると、ツガニを楽しみにしている人もいます。
うなぎ、鮎、川エビ、ツガニ。
四万十川には、季節ごとにいろいろな川の味があります。
川の幸を知ると、四万十川の見方も少し変わってくるかもしれません。
▶ 四万十川の幸、長い毛が特徴のツガニ(モクズガニ)濃厚な味でいい出汁になります
四万十川のうなぎ関連記事
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四万十川のうなぎは、食べるだけでなく、釣る時期、漁法、餌、たれの作り方まで含めて、地域の食文化なのだと思います。