2017年12月30日、多くの人にジビエの魅力を教えてくれた高知市にあった「Nook’s Kitchen ヌックス キッチン」さんは閉店されました。
そして、2018年から香美市香北町の古民家でレストランとビジネスアカデミーを開催されながら、店主の西村さんは、高知のジビエ料理を広めるべく、ジビエ料理の調理指導やレシピ開発、講演活動を全国でされています。
今後、益々のご活躍を祈念いたします。
私もジビエの本当の美味しさを教えていただいた一人です。
高知市のお店は閉店はされましたが敬意をこめて、以下の記事をそのまま掲載させていただきます。
以下2016年12月15日の記事です。
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ずーーーーと行きたかったジビエ料理の専門店、Nook’s Kitchen(ヌックス キッチン)1年以上前にfacebookで見かけて、やっと念願かなって行きました。お値段は少々張りますが、今年頑張った自分へのクリスマスプレゼントです。メンバーを集って、まずは予約です。お店の営業は、木・金・土のみ、時間は18:00~23:00。仕事を早めに切り上げて、待ち合わせしてGoです。
食べに行ったメンバーは4人、バラエティに富んでます。
高知の田舎では、イノシシのシシ汁やシカ肉の燻製、ハンバーグなど、どちらかというと食べる機会が多いです。ヌックスキッチンでは、どんな様相でどんな味なんだろうかとワクワク、ウキウキです。みんな、お肉を食べる気満々で行きました。
【住所】
高知県高知市 本町3丁目2−48
【駐車場】
お店専用ではないですが、すぐ横にコインパーキング有り
【JR高知駅からのアクセス】
車で約10分。
歩きだと約30分。
電車なら、高知駅前からはりまや橋の電停で(乗換券をもらって)下車し、いの方面へ乗換。「大橋通り」電停で下車。
【営業日】
木・金・土
【営業時間】
18:00~23:00(L.o.22:30)
【予約】
電話もしくはメールお店HP⇒http://www.nookskitchen.com/
電話:080-3920-7471
※予約・問合せは、営業日の18時~21時以外または定休日なら可能とのこと
食べる気満々の4人。でも初めて来たので、どれをどう頼んでよいやら分かりません。お店の若くて感じの良い女性スタッフさんが、
お料理をどう頼んでいいやら分からない私たちに、スタッフさんが
よしゃ!とばかりに、スタッフさんに詳しく聞きながら、物珍しい名前のメニューをそれぞれが注文しました。スタッフさんが親切に丁寧に教えてくれるので、分かりやすいです。
まず、来たのが、シカのアヒージョ。アヒージョとは、スペイン語で「ニンニク風味」を表わすそうで、オリーブオイルとニンニクで煮込んだシカ肉です。パンの上に載せて食べるそうです。
アヒージョはパンに乗せて食べます。美味しすぎてパンが足りないよ~。
次に来たのが、すっごい肉厚のハンバーグ、シカとイノシシの手切り粗挽きハンバーグ
横から見たらすごい迫力です。
食べ終わった頃を見計るように来たのが、イノシシのトルティーヤピッザ。トルティーヤとはスペイン語で、すり潰したトウモロコシや小麦粉から作るメキシコや中央アメリカの伝統的な薄焼きパンです。
そして、お店の人おすすめの品、ヌックスキッチン人気のシカローストとイノシシグリル、シカサルシッチャ盛り合わせが、どーんと来ました。サルシッチャとは、イタリア語で生ソーセージのことです。これは豪華です!
と、これでもか!というくらいの肉々しいお料理です。4人で喰らいつきました。
お次はパスタです。イノシシベーコンのカルボナーラパスタ。クリーミーなチーズの香りがたまりません。
もう、お腹はいっぱいになりつつありますが、スタッフさんがにこやかに、
デザートと聞くと、女性は胃袋がその分のスペースを自動的に空けるようになっています(笑)
最後に甘いワナがあり、思いっきりハマってしまいました!
お店に着いて、お料理を堪能し終えるまで、約2時間半。けっこう長い時間なのに、あっという間の楽しい時間でした。メニューは日によって違うと思いますが、本当に手の凝ったお料理ばかりです。
驚愕
友人のアメリカ人女性は、母国ではお父さんが猟でシカを獲って来て、冬はシカ料理をよく食べるそうです。でもこんなに美味しいジビエ料理は初めてだと驚愕していました。
感動
お料理好きの友人Tちゃんは、普段おうちでシカやイノシシ料理を作ります。まさか、こんなお料理があるとは!と感動してました。
感激
うちの子は、好き嫌いもあるのに、全部美味しく平らげて、初めて食べる本格的なジビエ料理に感激していました。親としては、本物のお料理を味わうという体験をさせることができて、良かったです。
納得
お値段は1人当たり、4千円~5千円と高めです。しかし、このボリュームと素人目からしても、新鮮でかつ手間ひまかけたお料理の数々、その旨さには納得です。ほんとに、行って良かった!4者それぞれ、肉々しいまでのお料理に大満足してお店をあとにしました。
うちの地元の山の猟師さんが言ってました。年々増えるシカやイノシシ。それと反比例して減っていく山の猟師。熟練の猟師さんがどんどん減っているそうです。
鳥獣被害は田舎では深刻です。精魂込めて作った田んぼにイノシシが入って荒らす、明日収穫だと楽しみにしていた作物を一晩にしてシカに食べられる。山々に囲まれる環境下では、畑に囲いをしたり山の獣道(けものみち)に罠をかけたりと鳥獣対策をしながら共存しています。
人間は魚や動物の命を糧にして生きています。その命をなるべくなら無駄にせず感謝していただきたいと私も思います。ただ、シカやイノシシは、食べるための下処理で、獲る方法や獲った直後の血抜き処理、さばき方で、味がまったく変わると猟師さんが言ってました。それは、とても繊細で熟練された技術であると思います。
きちんと下処理された最高の肉質、ジビエ本来の美味しさを引き出す料理人の腕。その2つが相まって完成される高知ならではの本物のジビエ料理専門店、それが「ヌックスキッチン」です。「高知のジビエのおいしさは、世界一だ!」と言われる店主の西村さんの思いがお料理にこもっていると思いました。もちろん、野菜類も高知産です。毎日の営業ではありません。人気店ですので、予約をして行かれることをお勧めします。
ヌックスキッチンのすぐそばには、四万十町に本店のある「BEER STYLE CALLMAN56 (ビアスタイル コールマン56)」もあります。お時間ある方はぜひ寄って下さい。