四万十川沿いのある神社には、2500年前の銅矛(どうほこ)が納められています。
銅矛(どうほこ・どうぼことも呼ぶ)は、弥生時代に朝鮮半島から日本に伝来したという、古代の武器です。
日本に伝わった銅矛は、弥生時代に九州で生産され、それらが全国に伝搬されました。
地域住民に代々守られてきた銅矛
青銅製で、見るからに年代物と思われる濃い緑色をしています。
大きめの槍(やり)のような形をしていますが、持ち手の部分がふくらんでおり、ここに棒を刺して使うそうです。
日本に入ってきた銅矛は、武器としてではなく、祭事用の神聖な道具として大事に用いられてきました。
九州北部から瀬戸内海にかけて出土していますが、高知県内で発見されている40本のうち、約半分の19本が四万十町で発見されています。
そして、ここ四万十川沿いにある小さな集落のお社にもそのいくつかが奉納され、代々地域の人たちによって守られてきています。
NHKの銅矛(銅鉾)などについて、簡単に紹介した映像サイトがありました。
2500年前の古代のロマン
高知県の文化財分野で有名な、岡本賢児先生の鑑定付き。
なんと2500年前と書かれています。
許可をいただいて、撮影させていただきました。
地域のおんちゃん(土佐弁でおじさんのこと)が、
「持ってみいや」と言うので、
「えっ!?いいんですか?」とびっくりしてると
「かまん、かまん」と笑顔ですすめてくれました。
うわっ、2500年前の古代のロマン、と思いながら持ち上げてみました。
ずしっ、お、重いです。
おんちゃんが、
「四万十川の向かいの山には、銅矛が突き刺さった伝説の話があらあよ」
と、これまた壮大なロマンのあるお話を教えてくれました。
四万十川沿いの小さなお社にある、古代の銅矛は、地域のおんちゃん、おばちゃんに守られながら、悠久の昔から流れる四万十川とともにに、ここに住む人々を見守ってきました。
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