鹿の鳴く声が、聞こえます。
もうすぐ霜月、11月。
11月15日から翌年2月15日が、高知県内の狩猟期間になっています。
増える鹿や猪
ここ数年、早朝や夜に、人家のすぐそばで、鹿の鳴く声が聞こえるようになってきました。
国道や町道にも、いきなり鹿が飛び出してくることもあり、早朝や夜間の車の運転には注意が必要です。
私の子供の頃は、家のすぐそばで鹿の声を聞いたり姿を見ることはなかったと思いますが、里山が荒れ、増えてきた鹿やイノシシが人家の近くへ降りてきて、田や畑を荒らすようになってきました。
祖父は狩猟期になると、狩猟犬を何匹も連れて山へ行き、野ウサギやイノシシを獲ってきて、鍋を作っていました。
冬の寒い時、獲れた猪を素早くさばき、大根や人参、ゴボウなどの根野菜をたっぷりと入れて、猪肉がとろとろになるまで煮込み、最後に豆腐やニンニクの葉をぱっぱっと入れて食べる猪鍋(ししなべ)は、ホクホクして体があったまる料理です。
鳥獣被害が多くなり増えすぎた今、鹿肉や猪肉を料理に活用しようと、最近「ジビエ料理」というようになってきました。
ジビエとは、フランス語で、狩猟で獲ってきた野生鳥獣の肉のことをさします。
ヨーロッパでは狩猟をする貴族の伝統料理として発展してきた食文化で、一部の人だけが食べることができる、特別料理だったようです。
猪鍋(ししなべ)からジビエと料理と、名前がおしゃれになってますが、安全においしく食べるためには、猟をする時の射止め方や、手早い肉の処理、さばき方、保存が大事になるそうです。
四万十町内でも、狩猟の免許を持ち、ジビエ料理としてお客様に提供することのできる民宿があります。
民宿かわせみさんも、その一軒です。
新鮮でおいしいジビエ料理を提供するためには、事前の予約が必要とのこと。
減る猟師
民宿かわせみさんのご主人が、
「増えてきた鹿や猪と対照に、減ってきたのがあるけど、なんだと思う?」
「猟師が減ってきたがよ。」と。
高齢化が進み、若い人で猟をする人も少なく、鳥獣被害対策になかなか追いつかない状況です。
安全でおいしいジビエ料理が広がると、山の猟に関心を持つ人も増えてくるのではと、期待をしています。
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