日本の珍駅名としても有名な半家駅(はげえき)
しまんトロッコが通過する駅に、半家という駅があります。
半分の家と書いてはげと読みます。
この辺りは、半家(はげ)という地域です。
日本の珍駅名としても有名です。
しまんトロッコは、国道381号線の半家(はげ)バイバスの真下を通り、半家(はげ)の沈下橋、中半家(なかはげ)の沈下橋を眺めながら走ります。
なんだかさっきから何度も「はげ、はげ」と言って失礼な感じでもありますが、トロッコの中で、私たちガイドも手製のフリップをお見せしながら、この半家(はげ)という文字は、隠し文字なんです。さて、これは何の隠し文字でしょう?とお尋ねしています。
半という漢字の横棒を一本、移動させてみて下さい。
半という字が、平たいらという文字に変わります。
平家の落人伝説が残るところ
実は、ここは源平の合戦で落ち延びた平家の落人伝説が残る地域です。
四国には多くの平家伝説が残っており、例えば近隣に「越智町(おちちょう)」という町がありますが、ここも平家の落人(おちうど)達が落ち延びてきたことから、落ち→越智となったと言われています。
文治年間、屋島の戦に敗れた平家の落人が集落をつくり、なんとか平家の名前を残したい、だが追っ手が怖い。
そこで、カモフラージュとして考えたのが、「平」という字の横棒を一本移動し、半という字にしたとされています。
ここに住み着いた平家の人たちは、あたかも一家族のように仲良く暮らし、江戸時代、年貢の治めもれなど無いよう、病人が居るところは、他の者が変わって助けていったといわれています。
その話が伝わり、時の藩主山之内公からご褒美を頂いたり、また明治28年には宮内庁から金一封を頂いたと聞いています。
半家(はげ)という地名もそうですが、名字も平家の子孫であろうかと思われる方が多い地域です。
いにしえ人、平家の落人たちに思いを馳せながら、しまんトロッコは走って行きます。
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