高知県内でバイカオウレン(梅花黄蓮)を鑑賞できる場所を散策してきました。
バイカオウレンは朝ドラ『らんまん』のモデルである植物学者・牧野富太郎博士が幼い頃から好きだっとされる山野草です。
バイカオウレンは小っちゃくて真っ白な可愛らしい花を咲かせます。
厳密には白い花弁に見える部分は「ガク部分」だそうですよ。
見頃と高知県内で鑑賞できる場所を詳しくお伝えします。
ぜひ見つけてください。
高知県内でバイカオウレン(梅花黄蓮)を鑑賞できる場所5か所
高知県内でバイカオウレン(梅花黄蓮)を鑑賞できる場所5か所を紹介します。
場所は次の通りです
- 佐川町・金峰神社
- 佐川町・牧野公園
- 佐川町・加茂地区群生地
- 三原村・星ケ丘公園
- 高知市・高知県立牧野植物園
①佐川町・金峰神社
わたしが是非行ってもらいたいおすすめの鑑賞スポットが金峰神社です。
金峰神社は午王様(ごおうさま)と呼ばれていた神社で、牧野博士が実際に小さい頃に遊び場にしていた場所として有名です。
お宮の正面・鳥居をくぐり階段をあがっていくと、風がすーっとそよぎ温度が低くなったような気がします
竹林に囲まれた優しい日差しとじめじめした湿地は、バイカオウレンの好きな住処です。
足元に目をこらすと、そここことバイカオウレン達が顔をのぞかせています。
常緑の多年草なので、暑い夏の時期でも見つけることができます。
目印は5枚の可愛らしい葉です。
牧野博士がワクワクしながら観察したであろう場所で、バイカオウレンを愛でてみるのもいい経験です。
名称 | 金峰神社(きんぷじんじゃ) |
住所 | 高知県高岡郡佐川町甲1896 |
駐車場 | ・佐川郵便局西隣にある観光客用無料駐車場 ・地場産センター無料駐車場 |
HP | 佐川町観光協会「金峰神社」 |
金峰神社は牧野博士の生家跡である牧野富太郎ふるさと館から歩いて行けます。
急な階段や坂道がありますので、足元はスニーカーや運動靴などがよいですよ!
牧野博士が物心ついた頃からずっと通っていた、静かでおごそかな金峰神社をぜひ訪ねてみてください。
②佐川町・牧野公園
つぎに紹介するのは、金峰神社のすぐそばにある牧野公園です。
佐川町にある牧野公園には牧野富太郎博士のゆかりの植物をはじめ、ワカギノサクラなど貴重な桜の木などたくさん植えられています。
バイカオウレンがまとめて植栽されている場所は、山の中腹にある牧野富太郎博士のお墓の近くです。
町の観光協会や公園の入り口にある東屋(あずまや)に、『牧野公園花めぐり』というパンフレットを置いていますので、それを見ながら歩いていくとよいですよ。
パンフレットは電子版でも自由に閲覧できます。
冬から早春にかけて見頃となる植物のページです。
牧野公園内のバイカオウレン群生地は、地元の皆さんの協力と整備によって保たれています。
12月に大雪が降った影響で、今年は雪焼けしたように紫色になった葉がありました。
名称 | 牧野公園(まきのこうえん) |
住所 | 高知県高岡郡佐川町甲2458 |
駐車場 | ・佐川郵便局西隣にある観光客用無料駐車場 ・地場産センター無料駐車場 |
HP | 佐川町観光協会「牧野公園」 |
牧野公園は金峰神社や牧野富太郎ふるさと館から歩いて行けますが、坂道が続くので少し体力が要ります。
足元に気をつけてあがってください。
牧野公園は地元の人たちが大切に整備をしており、バイカオウレンをふくめ貴重な植物がたくさん植えられています。
③佐川町・加茂地区群生地
佐川町・加茂地区には集落活動センター加茂の里から徒歩で約20分の場所に、バイカオウレンが自生する群生地があります。
複数の所有者の私有地ですが、地元地域の協力と有志の皆さんによって整備されています。
過去に団体で勝手に土地に入り、自生地が荒らされたこともあったそうです。
盗掘はもってのほかです。
野生に自生する貴重な植物は、その土地だからこそ美しく生きています。
けっして傷つけたりしないよう、マナーを守っていきたいですね。
名称 | 佐川町加茂地区バイカオウレン群生地 |
住所 | 高知県高岡郡佐川町加茂621-1(集落活動センター加茂の里) |
駐車場 | 集落活動センター加茂の里 |
参照HP | 佐川町観光協会 加茂地区バイカオウレン群生地 |
問合せ | 集落活動センター加茂の里 0889-20-9302 |
スギやヒノキが林立しコケ類の多い湿った場所にバイカオウレンが見られます。
例年、立春の頃から咲き始めます。
加茂地区のバイカオウレンの特徴は、白い花(ガク)が5枚だけでなく、6枚のものがあることです。
6枚のバイカオウレンは、ボリューム感がたっぷりあって見事です。
毎年、開花時期に加茂地区で見学会が催されています。
2023年は2月の第1日曜日から加茂地区「バイカオウレン花まつり」が開催されていました。
④三原村・星ケ丘公園
高知県西部にある三原村「星ヶ丘公園」は、ヒメノボタンの里としてで有名な公園で、四季を通して多くの貴重な植物が楽しめる公園です。
数は少ないですが、陰地の斜面や階段近くにバイカオウレンの姿をみることができます。
名称 | 三原村星ケ丘公園 |
住所 | 高知県幡多郡三原村宮ノ川1271 |
駐車場 | 無料駐車場あり |
三原村星ヶ丘公園 / ヒメノボタンの里 |
公園のお世話をしている方によると、群生する佐川町と比べると温暖な乾燥地である三原村では、たくさんのバイカオウレンは見られないとことですが、手入れの行き届いた公園内でひそやかに咲くバイカオウレンの姿がとても可憐です。
⑤高知市・高知県立牧野植物園
高知市を見下ろす五台山にある高知県立牧野植物園でも、バイカオウレンを見ることができます。
牧野富太郎記念館本館と展示館をむすぶ170mの長い回廊沿いの石垣の上をのぞいてみてください。
バイカオウレンたちが優しい日差しとそよ風を受けてゆらゆら揺れています。
名称 | 高知県立牧野植物園 |
住所 | 高知県高知市五台山4220−6 |
駐車場 | ※園内駐車場は改修中のため台数制限あり 高知新港の無料臨時駐車場とシャトルバス利用が便利です |
HP | 高知県立牧野植物園 |
植物園のHPで、見頃の植物についてこまめに更新されているので要チェックです。
バイカオウレンの特徴
学名 | Coptis quinquefolia |
和名 | バイカオウレン(梅花黄蓮)・ 別名 ゴカヨウオウレン(五加葉黄蓮) |
分類 | キンポウゲ目 キンポウゲ科 オウレン属 |
分布地 | 本州の福島県以南と四国に分布、山地帯や亜高山帯 |
開花時期 | 2月~6月(地域による) 白い花弁に見える部分はガク部分 |
花言葉 | 二度目の恋 |
バイカオウレンは常緑の多年草で日本の固有種です。
バイカとは梅花のことで、梅の花に似た白い花を咲かせます。
花の直径は1.5cmほどと小さく、白い花に見える部分は、厳密には萼(ガク)です。
オウレンとは、中国伝来の漢方薬「黄蓮」のことです。地中を這う地下茎が黄色く、よく似ていることに由来します。
本州の福島県より南、四国に分布します。
糸状の地下茎が地中を這って四方に広がり、ときに群落して植生します。
通常、標高1,000mほどの山地や亜高山帯に植生し、林の下や腐植質に富んだ山肌など湿潤な場所を好みます。
五角形の葉が特徴的で、その形は高知県立牧野植物園のシンボルマークです。
バイカオウレンの花言葉
バイカオウレンの花言葉は3つほどあるそうです。
どれも素敵な言葉ですね。
- 情熱
- 変身
- 二度目の恋
高知県内のバイカオウレンの見頃はいつ?
高知県内でのバイカオウレンの花の見頃は、まだ肌寒い2月から4月初旬頃です。
年によっては1月下旬から咲くこともあります。
ラニーニャ現象で暑い夏が続くと、その影響は秋から冬にも継続され暖冬になる可能性があります。
その場合、開花が早まる可能性がありますので、暖冬になった場合は1月下旬から2月下旬くらいが見頃になるかと思います。
それぞれの場所によって気候の違いが若干あるため、開花の時期も変わります。
参照のHP等を確認してお出かけください。
まとめ
肌寒い早春の頃に開花するため春を告げる花ともいわれるバイカオウレンは、梅に似た白く小さな花と端正な五角形の葉がとても可愛らしい山野草です。
ここで紹介した他にもバイカオウレンの自生地がありますが、心無い人が無断で私有地に入り土地を踏み固めて荒らしたり、盗掘の被害が出て困っている場所もあると聞いています。
とても貴重な植物であるバイカオウレンの自生地を、大切に整備されている方々に感謝して鑑賞したいなと私も思っています。
朝ドラ『らんまん』のモデルである植物学者・牧野富太郎博士がお好きだったバイカオウレンを見にぜひ高知県にいらしてくださいね。
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ぜひご覧ください。
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