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「ダバダ火振」読み方と由来、無手無冠(むてむか)さんが栗焼酎を造ったわけ

しまんトロッコが停車する「土佐大正駅」、ここは四万十町に合併するまでは、大正町(たいしょうちょう)という町でした。駅から歩いて5分くらいのところに、地の酒を造る「無手無冠」(むてむか)さんがあります。明治26年創業、今年で122年の歴史ある地酒屋さんです。

無手無冠といえば栗焼酎、それが造られ始めた理由

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無手無冠(むてむか)という社名は、もともと無添加(むてんか)、つまり自然の素材のみを原料としているということと、「冠におぼれず、飾らず」という会社のポリシーを意味しているそうです。

 

現在、日本酒を10%、栗焼酎を90%の割合で生産しています。私は日本酒党なので、無手無冠の新酒や古酒が好きなのですが、栗焼酎を造っている酒屋さんは、日本でも20軒ほどと、とても少ないそうです。もともとは日本酒を造っていた地酒屋さんが、なぜ栗焼酎を造るようになったのでしょうか?それは、四万十川沿いにたくさんある栗の木に関係します。

 

20数年前、当時の大正町長さんから、地元で取れる栗をなんとか利用できないか?と相談を受けたことが始まりだったそうです。私が小さい頃は、どこもかしこも栗・栗・栗と、大正町をはじめ四万十川沿いの山間部は、栗農家がたくさんいました。しかし、外国から値段の安い栗がたくさん日本に入ってきたため、たちまち地元の栗は太刀打ちできなくなりました。そこで、試行錯誤しながら地元の栗を使っての焼酎の生産が始まったそうです。

地元の栗を使い、もちろん米も地元の米を使う、こだわりの製法。試行錯誤の末、出来上がった地元愛のつまった栗焼酎。一つ一つの工程が昔ながらのやり方で丁寧に行われています。「大量生産はできません。出来る量は決まっているので、どのお店にも前年と同じ量しかお売りできないんです。」と、番頭さんの言葉が印象的です。

 

うちの母も、無手無冠ファンです。毎年限定500組の長期貯蔵オーナーを募集してできる、「四万十川 火振酒 ミステリアスリザーブ栗焼酎原酒」(18リットル入り)は、4年7か月待って届きました。4年と7か月つまり、4万10時間、17度に保たれた自然のセラーで寝かせています。お値段も、4万10円です。洒落てますね。

 

オーナーになって栗焼酎ができるまでの4年の間、毎年8月に、オーナーになった人限定の「河原パーティー」が、四万十町上岡にある向山沈下橋(通称 上岡の沈下橋)で開催されています。川の恵みの食べ放題、飲み放題のそれはそれは、すんごい豪勢な野外パーティーです。それが楽しみで、オーナーになる方も多いですよ。