6月に入ると四万十川中流・下流域での鮎漁が解禁となり、早朝から夕方まで、四万十川の本流や支流に繰り出す鮎漁の漁師さんの姿をたくさん見かけるようになります。
アユ漁には、友釣り・友がけという釣法があります。
川の中で9Mから10Mの長ーい竿を持って釣っているのが、友釣りの漁師さんです。初日の今日は朝早くから、まだ寒い白く波立つ瀬を移動しながら、果敢に攻めてる様子が見えました。
鮎の友釣りとは?
鮎は石の苔を食んで大きくなります。自分が食んでいる苔のある場所、つまり自分の縄張りに入ってきた他の鮎を追い払うとする習性を利用したのが、この友釣りです。地元では、友がけ(友掛け)とも言います。
針の先にはおとり用の生きている鮎を付けます。おとり鮎を縄張り荒らしをしに来たやつだと思わせ、うまく動かし泳がし竿で操作します。おとり鮎に体当たりしてくる野鮎(のあゆ)を、イカリ型の針で掛ける(引っ掛ける)日本独特の釣法です。
友釣りの竿は、10m前後の長い竿を使います。長いし重そうに見える竿も、道具の進歩がめざましく、昔の竹竿なんかではなく、超軽量のカーボンロッドや、メタルラインなどを操る漁師さんばかりです。遠くから見ていてもめちゃ、カッコいいです。糸の仕掛けは、非常に複雑ですが、最近は市販の完成仕掛けもあり、たいていの人が取り掛かりやすくなっているそうです。
友釣りの基本は昔と同じ。「鮎は石を釣れ」という言葉があるように、川の中の石のハミ跡(鮎が苔を食んだ跡)から、鮎がいそうなポイント、鮎の大きさが分かります。橋の上からじ~と見ていると、鮎の群れが見えるので、地元の人は朝その様子を見て釣りに行きます。始まったばかりの今年の鮎は、まだサイズは小さいようです。これから苔を食んでどんどん大きくなっていきます。
友釣りに必要なものは?
早朝から1日中ずーっと流れの早い川の中に立ち、移動しながら釣る友釣りは、根気と体力と、それ相応の道具が要るようです。
竿と糸、仕掛け用のおとり鮎、監察(入漁証明)はもちろんですが、鮎をゲットした時のタモや、釣った鮎を入れる引き舟やオトリ缶など。そして、寒さや危険などから自分の身を守るためには、各種スーツや足袋(たび)、ベスト、専用のベルト、帽子、サングラスなどの装備も必要になってきます。私も今朝は朝7時に、橋の上から友釣りの様子を見ていましたが、けっこう小刻みな動きと忍耐が必要だわと思いました。
キャッチした野鮎を、タモの中で素早くはずし、またそれをおとり鮎に使ってと、手際の良い様子を見ていると、とってもワクワクしてきます。
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