近い将来起こるといわれている
南海トラフ大地震
高知県の黒潮町という海沿いの漁師町は、
「最大震度7、最大津波高34・4m」
という、驚くような試算が出ています。
水平線まで見渡せるキラキラと光るこの海が、その時、いったいどんな形相となって、襲ってくるんだろう?
と、海沿いの国道を車で走っていると、ふと考える時があります。
その黒潮町で、2014年からは、町おこしと仕事おこしのために立ち上げられた、ユニークで優しいコンセプトの「黒潮缶詰製作所」が、先日NHKのローカルニュースで取り上げられていました。
参考 黒潮缶詰製作所
もしもの時の食をテーマに
「黒潮缶詰製作所」は、もしもの時の食をテーマに、非常食の缶詰を作る、町の第三セクターの会社として建てられています。
今は、6、7種類の缶詰の種類があって、すき焼きの他に、海の町らしく、しいら、かつお、さわら、甘鯛といった魚と、トマト、地物野菜のきのこ、豆類、生姜などのがふんだんに使われた商品があります。
そうなんだ!
と感心したのが、食物アレルギーを持っている人でも食べられるように、7大アレルゲンの(卵、乳、小麦、そば、落花⽣、えび、かに)を使わずに、栄養と美味しさを追求した缶詰であるということです。
食べ物アレルギーを持った人にとって、食べて死ぬか、食べずに死ぬかという究極の選択を迫られる災害時、とても必要な心配りだと思いました。
非常食の缶詰と言っても、普段からも食べ慣れていないと、いざという時に食べられません。
そこで、黒潮町では、学校給食でもこの缶詰を利用したおかずが出されているそうです。
もう一つ、なるほどー!と思った点があります。
東日本の災害時でも、疲れ切った中での食の希望として、甘いものが食べたいと切実な声があったそうです。
そこで、栗と小豆を使った「栗ぜんざい」の缶詰が新しく加わりました。
疲れ切った心と身体を癒し、充分なカロリーも摂取できるよう考えられているということです。
バイタリティあふれる漁師町の心意気
いつ起こるとも、どこで起こるとも知れない、大きな災害に真正面から取り組む意欲。
漁師の力とおかみさんのバイタリティあふれる黒潮町の人たちは、ちょっとやそっとではへこたない。
頼もしいなあと思いました。
かつお漁で有名な黒潮町には、とっても楽しい、かつおのたたき作り体験ができる施設があり、ここでしか味わえないとっておきの美味しさがあります。
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また、目の前の太平洋からくみ上げた海水を使い、まろやかでミネラルたっぷりの天日干しの塩作り体験もできます。
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頼もしくて、ファイトいっぱいのもと漁師さんや元気なおかみさんが、手とり足とり教えてくれますよ。